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きらりと KIRARITO 新春号

きらりと KIRARITO 新春号表

きらりと KIRARITO 新春号裏

前回のきらりとのテーマ「腸と免疫のとても深い関係」はいかがでしたでしょうか。
免疫の中心となる腸を良く働かせるためにも、乳酸菌などのプロバイオティクスを摂取することで、腸内環境づくりに取り組んでいただけたら嬉しく思います。
さて、今回は腸内環境シリーズ第6弾「良い腸内環境で整った体内時計を!~腸と体内時計の意外な関係~」です。
これまで、腸は脳(主にストレス)、肌、肥満、睡眠、免疫と様々なことに関わっていることをお伝えさせていただきましたが、今回は腸内環境に多大な影響を与える可能性のある「体内時計」のお話をさせていただきます。
ぜひご一読ください。


良い腸内環境で整った体内時計を!~腸と体内時計の意外な関係~


体内時計って何?

体内時計とは、カラダの生体リズムをコントロールするシステムのこと。
ヒトのカラダは自然と起きて眠くなるサイクルや、体温、血圧、自律神経、ホルモン分泌などが生体リズムによって変動しているといわれています。
しかし、私たちの生体リズムは1日の24時間より少し長いため、毎日体内時計のズレをリセットする必要があります。
体内時計は脳にある「親時計」と全身の細胞や内臓にある「子時計」があり、 それらがうまく連動することによって、毎日リズム調整されています。
体内時計をリセットするためには、朝に脳を起こすために太陽の光を浴び、臓器や筋肉を起こすために朝食、運動をすることが重要なのです。


体内時計と腸内細菌

そんな体内時計と腸内細菌との影響を調べた研究はいくつか行われています。
健康なマウスに人工的に時差ぼけ状態にしたマウスの腸内細菌を移植すると、生体リズムによる腸内細菌の適切な活動がなくなり、肥満になるといった報告があります。つまり、不規則な生活では体内時計のリズムが乱れやすく、腸内細菌叢のバランスが変化して肥満になりやすいということが予測されます。また、腸内細菌を持つマウスは、低脂肪食では肥満にならず、高脂肪食では生体リズムが乱れて肥満になったが、無菌マウスでは、食事の内容に関わらず、生体リズムの乱れが生じたといった報告などから、体内時計と腸内環境は相互に影響を与え合う可能性があると考えられているのです。つまり、腸活を行う際に体内時計を整える食事のタイミングや習慣を意識すると、より実感が現れやすいのです。


整える習慣を意識してみましょう

夜遅くまでスマホやパソコンのブルーライトを浴びたり、朝食を抜くと、脳にある「親時計」と全身の細胞や内臓にある「子時計」の連動が乱れてしまい時差ぼけのような状態となってしまいます。それにより、身体にさまざまな不調が現れてしまうのです。
主に体内時計のリズムを調整するためには規則正しい生活。食物繊維や善玉菌そのものを含む発酵食品、ヨーグルトといった腸内細菌のバランスを整える最適な食事。そして、十分な睡眠が重要といわれております。

【体内時計を整える習慣】
①毎朝同じ時間に起床して太陽の光を浴び、脳にある「親時計」の体内時計をリセットする。
②発酵食品やヨーグルトのような腸内細菌のバランスを整える最適な食事を取る。
③毎朝同じ時間に朝食を食べて、全身の細胞や内臓にある「子時計」の体内時計をリセットする。
④日中は活動的に過ごし、全身の細胞や内臓にある「子時計」の体内時計をリセットする。
⑤質の良い睡眠につなげるために、夜にはリラックスできる時間を作る。

ぜひ腸活をする際に意識をしてみてください。


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