きらりと KIRARITO 夏号
前回のきらりとのテーマ「腸内環境と肥満のとても深い関係」はいかがでしたでしょうか。
体型をキープし続けるために、食事の栄養バランスを見直すだけでなく、乳酸菌などのプロバイオティクスを摂取することで、腸内環境づくりの一助となれば嬉しく思います。
さて、今回は腸内環境シリーズ第4弾「良い睡眠は良い腸内環境から!~腸と不眠のとても深い関係~」です。
ぐっすり熟睡できる人、できない人。
その差について研究が進んだ結果、そこには腸が関係していることが分かってきたのです。
皆さんの腸活、かがやく日々のお役に立てればと存じます。ぜひご一読ください。
良い睡眠は良い腸内環境から!~腸と不眠のとても深い関係~
睡眠と腸内環境
睡眠は私たちの体全体に影響を及ぼす重要な要素であり、特に腸内環境と密接な関係があります。健康な腸内環境を維持することは、良質な睡眠を得るためにも不可欠です。
特に食生活がこのバランスに大きな影響を与える要因の一つであり、不健康な食事は腸内環境の乱れを引き起こし、それが直接的に睡眠の質に影響を与えることがあります。
不健康な食事、特に高脂肪や高糖質の食事は、乳酸菌などの有益な菌の減少と、有害な菌の増加を招きます。
このような変化は、腸内の炎症を引き起こし、腸のバリア機能を低下させる可能性があります。この炎症反応は腸を介して脳にも伝わり、体のストレス反応を高めることによって睡眠障害を招いてしまうといわれています。
睡眠ホルモンと腸内環境
睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の分泌量が増えることで、脈拍・体温・血圧が低下し、身体は活動モードから休息モードへと切り替わり、深い眠りにつくとされています。
メラトニンは、牛乳やバナナなどに含まれる必須アミノ酸が小腸で分解されることで生成される「セロトニン」を元に作られます。
睡眠ホルモン「メラトニン」を分泌させるには、小腸で作られる「セロトニン」が必須なため、「腸がしっかりと機能していること」が重要なのです。
つまり、腸内環境が悪いと、セロトニンの生成が滞り、メラトニンも不足するため、不眠を招いてしまうのです。
自律神経の乱れと不眠、便秘
自律神経には集中をつかさどる「交感神経」とリラックスをつかさどる「副交感神経」の2つがあります。
この2つの神経の優位性が状況に応じて入れ替わることで、生理機能のバランスが保たれていますが、ストレスや緊張から、このバランスが崩れてしまうと、夜になっても交感神経が優位になりやすく、不眠が引き起こされるのです。
また、排便は、副交感神経が優位に働くことでスムーズに行われるため、自律神経の乱れは、「便秘と睡眠の共通する要因」ともいえます。
共通の原因を解消し、便秘も不眠も改善
一見、関わりがないように思える不眠と便秘。
しかしどちらも、腸内環境と自律神経に左右されるため、予防法や解消法に通ずるものがあります。
日ごろの食事内容や運動量を見直し、腸内環境を整えましょう。また、不眠も便秘も、自律神経のうち副交感神経の働きが重要です。
ストレスを受けやすい環境にある現代人は交感神経が優位になりやすいので、副交感神経の働きを優位にする方法を生活に取り入れるのもオススメです。